予防のススメ

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寿命が長い≠健康!?考えるべきは健康寿命!!

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 みなさん平均寿命はご存知ですよね?

 そう、人が亡くなる年齢の平均です。

 

 健康についてひとつの数字で表す総合指標として、これまでは平均寿命が使用されてきました。

 たしかに、日本の平均寿命は世界と比較してかなり長いです。

 これは誇っても良い日本の素晴らしいところだと思います。

 

 しかし、ここで問題が起こります。

 

 寿命が長いから「健康」と言えるのか?  ということです。

 

 そこで、健康寿命という言葉が出てきました。

 

 今回はこの健康寿命について紹介しようと思います。

 

目次

 日本の平均寿命

 日本の平均寿命ですが、厚生労働省の平成29年簡易生命表を見ると

  • 男性:81.09歳
  • 女性:87.26歳

 です。

 

 年々、日本の平均寿命は延びてきており、これは過去最高なんです!

 すごいですよね!

 それだけ豊かになっている証拠ですかね。

 

 世界と比較すると

  • 男性:3位(1位:香港;81.7歳、2位:スイス;81.5歳)
  • 女性:2位(1位:香港;87.66歳)

 

寿命が長い=健康ではない

 まずこの 寿命が長いから健康というわけでなはい について解説しようと思います。

 

 日本は平均寿命がめざましく延伸しました。

 それに伴い、高齢化が進行しました。

 医療の進歩も伴い、高齢でも生活していける人が増えました。

 

 では、こんな人を想像してみましょう。

 「寝たきりになってしまい、日常生活全般に介助を要する方」

 これを健康と言えるかどうかという点です。

 

 生きていられるだけでも十分だという方もいるでしょう。

 しかし、自分で自分のことができないとなると、健康とはちょっと違うような気もしますよね。

 

健康寿命とは

定義

 まず、健康寿命の定義についてですね!

健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間 

  これが、健康寿命です。

 

推移

 平均寿命と同様、健康寿命も緩やかに上昇傾向が継続しています。

 まずは男性。

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続いて女性。

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 徐々に上昇しているのがわかりますね。

 

考えるべき点

 グラフを見ると、平均寿命と健康寿命の間が空いているのがよくわかりますよね。

 この、平均寿命と健康寿命の差を「日常生活に制限のある不健康な期間」とされております。

 

 2016年では

  • 男性:8.84年
  • 女性:12.35年

 この不健康な期間を過ごしている計算になります。

 

 しかし、この不健康期間も徐々に縮小しています。

 また、この不健康期間でも生活していけるように介護サービス等のサービス体制も整えられております。

 

対策

健康日本21

 前回の記事で2040年問題について簡単に触れました。

 2040年には健康寿命を3年延伸させることを目標にしています。

 

 また、生活習慣病の予防や健康寿命の延伸などを実現するため、厚生労働省は2000年度から2012年度まで「健康日本21」(21世紀における国民健康づくり運動)を推進しました。

 

 2013年度に「健康日本21(第二次)」が開始され、2022年度まで継続される予定になっています。

 

基本方針
  1. 健康寿命の延伸と健康格差の縮小
  2. 生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底
  3. 社会生活を営むために必要な機能の維持および向上
  4. 健康を支え、守るための社会環境の整備
  5. 栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙、歯・口腔の健康に関する生活習慣および社会環境の改善

 

進捗

 健康日本21は具体的な目標を掲げておりましたが、改善できていない点もあります。

 以下にそれをあげていきます。

  • 男女の肥満率は横ばい圏にとどまっている
  • メタボリックシンドロームの該当者・予備群は小幅ながら増加
  • 成人の喫煙率は低下(19.5%→18.3%)したが目標値(12%)からは大きく乖離している
  • 20~64歳の運動習慣者の割合は男女とも低下
  • 65歳以上の運動習慣者は男女ともほぼ横ばいで推移

 

 上記を簡単にまとめると

  • 肥満率はあまり変わらず
  • 禁煙啓発もいまだ不十分
  • 運動習慣者は増加せず

 という感じですね。

 

 前回の記事でも書きましたが、健康でいるには日々の生活習慣が欠かせません。

 もちろん、遺伝的なものもあったりするので習慣で全てをまかなえるとは言えませんが、特に生活習慣病は生活習慣が原因でなる病気です。

 

 そして、多くの疾病の原因になっています。

 

 少なからず大切なのは

  • 食事
  • 運動
  • 睡眠

 です。

 

 それぞれの対策として

  • 栄養が偏らないようにすること、食べ過ぎないこと
  • 習慣化すること
  • 量・質ともに良好な睡眠をとること

 が大切になります。

 

 僕の食生活はおざなりになっていますが、運動に関しては少し気を遣っています。

 参考にされたい方はこちら↓

 

mt117.hatenablog.com

mt117.hatenablog.com

 

 運動は大切ですが、ダイエット、肥満防止のためには日々のエネルギー消費も欠かせません。

 実は、運動するよりも日常生活活動の方が、エネルギー消費量は多いのです。

 詳しい内容はこちら↓

 

mt117.hatenablog.com

 

 運動が中々習慣化できない人はこちら↓

 

mt117.hatenablog.com

 

 運動の効果と睡眠の関係性はこちら↓

 

mt117.hatenablog.com

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 生活習慣病の一つ、糖尿病についてはこちら↓

 

mt117.hatenablog.com

 

 健康寿命を延ばすことは政府の方針です。

 しかし、健康寿命を延ばすのは個々人の人生の質を豊かにすることにつながります。

 

 少しでも健康寿命が延びるように、今の内に健康を意識しましょう!

 

参考文献

1)厚生労働省 平成29年簡易生命表の概況

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life17/dl/life17-15.pdf

2)健康寿命の推移と「健康日本21(第二次」の概要

https://www.meijiyasuda.co.jp/mybizsupport/contents/common/bizinfo/myilw/pdf/report_02.pdf