運動は「朝」にすべき!睡眠の質も上がるその理由は?
前回、運動の効果を読書で得た知識として紹介しました!
今回はその運動を「朝」にすべき理由を紹介しようと思います!
結果から言うと、朝に運動することで
- 睡眠の質の向上
- パフォーマンスの向上
が起こります。
目次
太陽光のヒミツ
「朝の運動なんて大変だよ。」「夜の方が時間が作れるのに」と思いますよね。
その通りだと思います。
朝起きるのは大変ですよね。特に最近は寒いですし。
僕も最近はあまりできていません。
朝の運動ということで朝活としましたが、なぜ朝がいいのか。
実は、太陽光を浴びたほうが睡眠の質が高くなるのです!
私たちの体には24時間の体内時計があります。
これを専門用語では「サーカディアンリズム(概日リズム)」と呼びます。
このリズムのもとに、私たちの身体では決まった時間に決まったホルモンが分泌されるようにできています。
このリズムが
- 消化
- 免疫系
- 血圧
- 脂肪の利用率
- 食欲
- 気力
などの調節を助けています。
そして、太陽光には日中に分泌されるべきホルモンや、体内時計を調節する神経伝達物質の生成を促す力があります。
つまり、
太陽光が引き金となって、身体にとって最適な量の生成が始まる
のです!
逆に、日中に太陽光をあまり浴びず、日が落ちてから人工光を大量に浴びれば、夜の熟睡に悪影響が生じます。
セロトニンについて
幸福感や満足感をもたらす一助となる物質
として知られていると思います。
気分や認識力に著しい影響を及ぼすので、抗鬱剤の多くがセロトニンのそうした機能を中心に構成されています。
そして、今回話す体内時計の調節にもこのセロトニンが関わっています!
セロトニンの約95%は、体内の消化管に存在します。
そして、食事内容や運動量、自然光の浴びた量で生成される量が変わってきます。
僕はこれを見て驚きました!
つまり、生活習慣次第で、セロトニンの量が変わり、多い人や逆に少ない量が生成されている人もいるということです!
体内時計が狂うのは、自然光をあまり浴びていないと起こります。
「でも、人工光でも明るいからセロトニン生成されそうだけどな」と思いますか?
これに関して、SLEEPでも紹介されている臨床心理学者のジェフリー・ロスマンの著書『The Mind-Body Mood Solution(心身と気分の問題を解決する)』にて、このように言っています。
私たちの光を浴びる量が減り、それによって被害を被っているということに気づいている人はあまりいない。人間の目には明るさの変化に適応する素晴らしい能力が備わっているため、屋内にいて実際に浴びる光の量が少なくても、少ないと認識しない傾向がある。一般的な屋内の光量は、晴れた日の屋外の100分の1しかない。くもりの日でも、屋内の光に比べれば、外は10倍以上明るい。
これもビックリですよね!
曇りの日や雨の日は外よりも屋内で電気をつけていたほうが明るく感じますよね。
また、こんな実験もあります。
職場に窓がある環境で働く人に比べて、職場に窓がない環境の人が浴びる自然光の量は173%少なく、1日あたりの睡眠時間も平均46分短かった。
オフィスにいても自然光を多く浴びる人は総じて活動的で幸福感が強く、生活全体の質が高かった。
自然光を浴びることで、ヒトは活発に活動することができます。
これも、セロトニンによる働きが大きい証拠ですね!
セロトニンと皮膚
セロトニンは皮膚の表皮を構成する角化細胞に存在します。
太陽から紫外線を吸収すると
- ビタミンD
- セロトニン
の生成が自動的に起こります。
そして、皮膚で生成されたセロトニンは、メラトニンに変換されます。
メラトニンについて
メラトニンは睡眠のいちばんの立役者といっても過言ではありません!
注意すべきは「睡眠ホルモン」ではなく「熟睡を促すホルモン」であるということです!
メラトニンは睡眠に最適な状態に身体を整え、睡眠の質を高めてくれます。
また、このメラトニン、老化に関係するという報告もあります。
朗報ですね!
夜間にメラトニンが生成される量は幼少期が最も多く、歳をとるにつれて徐々に減少することが明らかになっています。
つまり、賢く眠ることでメラトニンの分泌の減少を防ぎ、老化を抑えることも可能です。
外が暗くなるについれて自然にメラトニンの分泌が始まります。
この分泌も、適切な時間に適量の光を浴びなかったら、メカニズムが台無しになりかねません。
メラトニンの生成と分泌は、光を浴びた量に大きく左右されます。
つまり、太陽光を多く浴びることで
- メラトニンを生成するサイクルの調節する
- 熟睡を確実にもたらす
ことに繋がります。
パフォーマンスの効果
では、朝運動することでなぜパフォーマンス向上に繋がるのでしょう。
これに関しては、前回の睡眠をとることでバスケット選手のパフォーマンスが向上したという研究結果をご参照ください!
理想の時間帯
では、朝の何時ごろが理想なのか。
本書では、理想の時間帯として、午前6時から午前8時30分を推奨しています。
そして少なくとも30分以上は太陽光を浴びることとしています。
この時間は朝の準備や通勤で中々運動ができないという人もいるでしょう。
その場合、職場の昼休みなどを利用して軽いウォーキングを外で行うのでも大丈夫です。
運動までしなくても、お昼など日が出ている時間帯に外に出ることで、体内のホルモンバランスが調節されることでしょう!
参考文献
https://www.amazon.co.jp/SLEEP-最高の脳と身体をつくる睡眠の技術-ショーン・スティーブンソン/dp/4478101620