行動変容についてー理論やモデルについて
前回、行動変容について簡単にご紹介させていただきました。
行動変容は、行動科学の理論やモデルに基づいています。
僕、こういう理論やモデルが好きなんです(笑)
なので今回は、行動科学の理論やモデルについてご紹介させていただきます。
そもそも行動科学とは?
行動科学とは、
心理学や社会学といった社会科学分野と、医学や人類学のような自然科学分野の両見地から、人間の行動を学際的に研究し、人間の行動の理解を通して、人間の行動に関わる諸問題を解決することを目的とする科学
とされています。
一段目の社会科学と自然科学の両見地というところが、まさに健康保持、一次予防促進として必要な部分なのではないかなと僕は思います。
人って知識だけでは動かないんですよね。
その人の心理(考えていること、背景)や社会面(金銭面や立場など)様々なことが絡んでいます。
そのため、医学の知識だけでなく、心理や社会面を把握した上で行動を起こす、起こしてもらうことで、健康促進がはかれるのではないかなと考えています。
理論・モデルの必要性
どういう過程で理論やモデルが出てきたのか?そもそも必要なのか?って思いませんか?
普段あまり「なぜ?」って考えないかもしれませんが、これからの社会を生きていく上でこの「なぜ?」を考えることは非常に重要となります。
これに関しては、読書して知ったことや、僕の体験談としても話せることがありますので、後日投稿します。
さて、話を戻します。
話が難しくなってしまいますが、ご了承くださいorz
行動科学においては、
人間の行動の成立または変容過程に関する一般法則を体系的かつ総合的に究明するために、観察、調査、実験といった科学的方法を用いて研究が実施され、その成果として理論やモデルが提唱されている。
と書かれています。
昔から一般法則を見つけるために研究をしていた人がいることを考えると、人類の歴史というのかな?はすごいことだなって思いますね。
このような理論を見つけようとした人々の背景や考え方を知りたいなって思いません?(笑)
簡単にまとまっていますが、過去に努力をした人々の成果として、理論やモデルが出来上がったのです。
また、成果が出ているのなら、この理論やモデルに基づけば成功しやすいってことにつながりますよね。
では、理論やモデルに基づいて健康教育を行うことのメリットってどのようなことがあるのでしょうか?
メリットとして、
- 理論やモデルに示されている行動の変容過程に関わる要因を確認しながら、効果的に企画や介入プログラムの開発を進めることができること
- 健康教育の評価として、行動の変化のみを指標とするだけでなく、介入対象とした行動変容の関連要因の変化も含めて評価することにより、より綿密な評価が可能になり、企画、実施上の問題点や改善点が明らかになること
があげられています。
長かったので、個人的に重要そうなワードを太文字にしました。
では、どのような理論やモデルがあるのでしょうか?
それは次回ご紹介しようと思います。
参考文献
1)中村正和:行動科学に基づいた健康支援.栄養学雑誌,2002,60(5):p213~222.