呼吸数って大事なの?
健康管理に気を遣っている人は日々血圧測定をしているのではないでしょうか。
簡単に測定できる呼吸数を意識したことはありますか?
実は、呼吸数はとっても大事なのです。
今回はこちらの↓参考書を使用して呼吸数について簡単に説明していきます。
目次
呼吸について
実は人間には呼吸には外呼吸と内呼吸という、2種類の呼吸が存在します。
- 外呼吸:肺で行われているガス交換
- 内呼吸:細胞でのガス交換
普段我々が「呼吸」と認識しているのは外呼吸のほうです。
成人での正常呼吸数は1分間に12~18回といわれています。
成人を含めた、年齢ごとの呼吸数の正常範囲を下に示します。
年齢 回数(/分)
6週間(新生児) 30~60
6ヶ月 25~40
3歳 20~30
6歳 18~25
10歳 17~23
成人 12~18
呼吸によって体内に酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出しています。
体内の酸素が不足すると、呼吸困難になります。
ちなみに、息切れと呼吸困難は医学的には同義語です。
また、吸気(吸う)と呼気(吐く)の比率は1:2から1:5程度とされています1)。
呼吸数で何がわかるの?
冒頭で呼吸数が大事だと言いましたが、どれほど大事なのか、説明していきます。
実は、呼吸数は患者の急変を先回りして教えてくれるバイタルサインなのです!
これは他のバイタルサインよりも先行します。
血圧・脈拍・体温は、加齢や内服の影響を受けやすいですが、呼吸数はあまり影響を受けないのです。
成人では、25回/分以上が頻呼吸と扱われます。
入院患者さんを対象としたデータですが、呼吸数25回/分以上を超えると死亡率が高いという報告もあります。
普段から呼吸数を意識することも大事かもしれないですね。
ただ、呼吸数は血圧や脈拍と異なり、意識して変えることができるので、注意も必要です。
短いですが、今日はこれで終わります。ではでは。
参考文献
1)上月正博,高橋哲也;吉尾雅春(編):標準理学療法学 専門分野 内部障害理学療法学.医学書院,東京都,2013:p212.